ソシュール入門
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あなたもできる!朝活読書。
vol.200 2011年4月2日配信
『ソシュール入門』
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▼《1》今日の一言
▼《2》今日の一冊
▼《3》編集後記
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▼〈1〉今日の一言 #200
「あなたにとって始発とは?」
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▼〈2〉今日の一冊
『ソシュール入門』
町田健 著
光文社新書
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2月6日号の町田健さんです。
スイス生まれの言語学者
フェルディナン・ド・ソシュール博士(1857~1913)
の学説を具体的な例を豊富に交えわかりやすく
解説した一冊です。
「ラング」「パロール」「共時態「通時態」
「体系」「構造」といった言語を考える上での
専門用語も換骨奪胎して解説されています。
●この本を一言でいうと
「楽譜の読み方」です。
●おすすめのポイント
あらゆる言語には共通の法則が有るという
考えに基づきソシュール博士の学説をもとに
言語を分析するための考え方が
紹介されています。
現在の日本語文法も紀元前1世紀にギリシャで
考案された「品詞」を直線で並べる文法を
使っていると著者は解説しています。
「ポールロワイヤル文法」「エネルゲイア」
「比較言語学」など言語に対する学説の変遷も
年代を追って紹介されています。
「言葉は意味を伝える道具」だと著者は
主張しています。
非常口のマークやトイレの男女区別の記号
など見れば意味の分かる記号は言語か
という疑問を持った事がある方には
興味深い一冊になると思います。
●生活への活かし方
生活の中で言語から離れることはできません。
自分と隣に人が同じ単語を使っていても
意味が違うことの方が多いというのを
実感できると思います。
「何回も言っているのに何故わからないのか」
という言葉を使った事が、ある方はその理由を
発見できると思います。
「のぞみ○○号」は使っている車両も乗っている人も
違うのにいつも「のぞみ○○号」というのは
何故なのでしょうか。
「のぞみ○○号」という単語には物体は
存在していないのか、何を表す単語なのか、
そんな疑問を「面白い」と感じる方には
生活を豊かにするヒントが満載です。
●その他
日本語の一種である受験国語を
至上としている方には必読の一冊です。
ぜひ読んでください。
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▼〈2〉編集後記
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今日もありがとうございます。
森澤勇司です。
「言葉は意味を伝える道具」
記号だという事を読んだときに「楽譜」の事を
考えました。
ピアノやギターで作った音楽を楽譜にして
残しておくことは良くあることです。
曲のニュアンスなどは書いて
残すことができできません。
数年前に民族音楽を楽譜にしている方の
お話を聞いたことが有ります。
当然、半音刻みのピアノでは演奏できない
音程やリズムが有ります。
リズムのとり方も全ての拍が同じ
長さとは限りません。
この楽譜をみて演奏した人はオリジナルを聴いたときに
「間違っている」
「ずれている」
といいます。元のものをです。
楽譜と違うからです。
言葉もこれと同じ事の繰り返しではないでしょうか。
「話し言葉」を文字に結びつけ「文章」にする
それを読んだ人は「話し言葉」は間違っているという。
他の物と置き換えてみると
このパターンの行き違いは結構多いのではないでしょうか。
料理や配色などでも頻繁におきる事ですね。
「非陳述記憶」の伝承法について書いたものも
探してみたいとおみます。
「あなたにとって始発とはなんでしょうか?」
古典の壁をなくしたい方におすすめです。
http://ameblo.jp/kotsudzumi/entry-10836773647.html
facebookファンページ作りました。
▼おまけ
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