外国語になった日本語の事典
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あなたもできる!朝活読書
vol.155 2011年2月16日配信
『外国語になった日本語?』
http://ameblo.jp/yu-o-mo/
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◆《1》今日の一言
◆《2》今日の一冊
◆《3》編集後記
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◆〈1〉今日の一言 #155
「ラーメン?」
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◆〈2〉今日の一冊
『外国語になった日本語』
加藤秀俊・熊倉功夫 編
岩波書店
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「着物」「柔道」「寿司」など外国で
そのまま使われている単語を50単語選んで
それぞれに詳しく考察がなされた一冊です。
「漆」「生花」など「交番」「やくざ」
「布団」その他
外国語としても定着し辞典にも掲載されている日本語起源の単語たち、
日本に来た外国人が日本人に言葉の説明を
している光景もしばしばみることが有ります。
公用語が英語になったらなおさら
外国語の事典に乗っている意味優先で
日本で使われている言葉がマイノリティーに
なってしまうこともあるでしょう。
「ラーメン」は外国では、ほぼインスタントラーメンのことだそうです。今では「麺」をたべる文化を持たなかった国々でも食べられているといいます。
「ラーメン」と「カラオケ」の国「日本」
外国で使われている日本語はその国には
なかった概念です。
日本語をそのまま使うしかなかったのです。
外国から見た日本の明暗を見ることができるのではないでしょうか。
地味な装丁の言語解説書のようですが
各項目にはマクロビオティック、
日本初のラーメンの話、
能に魅せられた外国人が「能は外国人には簡明でわかりやすい」といた経緯
ソウルオリンピック前に「スモウ」を
オリンピック競技になりえるかを議論した
シンポジウムの事
など興味深い記事が詰まっています。
「ミカド」「ヤクザ」「マンガ」も海外の辞書に載っています。
ぜひ読んでください。
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◆〈2〉編集後記
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今日もありがとうございます。
森澤勇司です。
「日本語研究ブログ」ではないのですが、
日本語の本は面白いので数が多く
なってしまいます。
昨日、「能はどういうものか」と
聞かれたので「味噌汁」だと答えてみました。
能楽師や謡は「味噌」「鰹節」のように
できるまでに時間がかかっても
煮込むことはないというところが似ています。
煮込み時間を競う料理は、実は時間はかからないのです。
「能をよくわかるにはどうすればよいか」
とも質問されたので
「寿司とおなじ」と答えてみました。
一年で美味しい寿司を”握る”のは少々ハードルが高いことです。
ところが
一年間、美味しい寿司を自分で選んで食べ続けたらかなり
レベルの高い「ツウ」になれるのではないでしょうか。
ツウとは「通」通うことです。
つまり
通えば「ツウ」にすぐなれます。
同じ意味ですから、、
「好きになって通うこと」
解説書をよんで寿司を知るより
通って食べたほうが
楽しいのではないでしょか。
能楽にもこの方法はつかえます。
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